社会の窓

今日、所用でうるま市石川に行った帰りに、何となく知花城跡に立ち寄りました。

前に少し聞いていましたが、カナリ荒廃していて、グスク(城)の名が泣いていると思いました。
城跡の坂道を車で登るとカンサヂャーという広場があるのですが、その広場の休憩所もスプレーの落書きだらけ、さらに広場の奥は家電等の不法投棄でゴミの山・・・
さらに城跡に登る山道や階段は雑草や倒れかけた木々に囲まれ、とても歩ける状態では無いし、あんなに荒れていると夏場はハブが出没する危険もありえる・・・
これが沖縄市の文化財なのか？と非常に残念に思いました・・・

【落書きだらけのカンサヂャー】

【不法投棄だらけのゴミ山】


沖縄市のホームページで紹介される知花城跡を見ると綺麗に清掃整備・管理されている城跡のように紹介されていますが、実際はヒドイ荒れ果てよう・・・
これでは沖縄市の文化財・知花城跡を訪れる人々は最悪な気持ちになると思います。

【沖縄市文化観光課のＨＰでの知花城跡】


【現在の知花城跡の現状】


僕が知花城跡を散策して率直に考えた事は・・・
“城跡自体の管理が出来て無いから不法投棄が増える”です。
綺麗に管理された場所に家電を不法投棄する人は居ないと思います。
あんなに荒れ果てた城跡であればゴミを捨てる人が出るのもしょうがないと思います。

しかも知花城跡に眠る“鬼大城”と呼ばれた武人『大城賢勇(越来 賢雄)』は、琉球時代に尚巴志が三山統一を成し遂げる要因になった人物なのです。
当時、越来城の主であった尚泰久(しょうたいきゅう)の命を受け、難攻不落の勝連城に女装をして忍び込み、あの阿麻和利の首を取ったのが鬼大城こと大城賢勇なのです。
その功績を称えられ、大城賢勇は尚泰久に越来親方として越来城主の位を授かり、その後、阿麻和利の妻であった百度踏揚を妻として迎え入れる。
まさに戦国の武人であったと思われる人なのです。
つまり、越来地区を治めていた王の墓が眠るのが知花城跡、その城跡を荒廃させているのが沖縄市行政だとしたら、それは本当に子々孫々までの恥でしかなく、コザんちゅーは土地の歴史を知らないディキランヌーと思われてもしかたない。
少々強い言い方をしましたが、足元の泉を掘る事を忘れて、目先の利益だけに走る現代人は考えなければいけない事だと思います。
もちろん、僕も含めてです！
今一度、自分達が住む場所がどんな処なのか由縁を知り、歴史を知り、地域を大切にしていく気持ちが必要なのではないか？
もっと言えば、地域を知らずに目先だけの利益に走り、いくら地域活性化と謳っても、根本を大切に出来ない地域など、本当に栄える事は無いのではないか？
沖縄市では知花花織を大切にしていますが、知花城跡が荒廃した状態で、心のこもった花織と言えるのだろうか？
そう思いませんか？
僕は２０年前にイシチャーからコザに出てきた人間ですが、２０年住んでいるコザを大切に思う気持ちは弱くはありません。
コザの史跡や文化財を見直し、本当の意味での街創りが必要なのではないでしょうか？


●鬼大城についてのネット資料
①　http://www.beerbreak.jp/vol48/hero.html
②　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%8A%E6%9D%A5%E8%B3%A2%E9%9B%84
③　http://www.city.okinawa.okinawa.jp/site/view/contview.jsp?cateid=107&id=8948&page=1
④　http://www.koza.ne.jp/bunkazai/shiseki/index.html
⑤　http://www.koza.ne.jp/bunkazai/chibanahanaui/index.html
⑥　http://www.churashima.net/tsutaeru/history/13/13.html